第33章 一緒に食事をする

「結構です」野口颯汰は淡々と断った。「静かに飯を食いたいだけだ」

三十分後、一行はA市でも指折りの、完全予約制のリバービュー・レストランへ到着した。

個室には湯気の立つ料理が所狭しと並び、卓の上はすっかり埋まっている。

「先輩、これ……焼き魚。先輩、これ好きでしたよね」

南坂海乃が嬉しさを隠しきれない目で、野口颯汰の皿へ箸を伸ばす。

野口颯汰は盛られた白身を見つめ、ほんの一瞬だけ目が止まった。すぐに笑みを作り、箸を入れる。

「……味、変わってないな」

「それで、先輩。前に話した新しいプロジェクトなんですけど……」

海乃は食べながらも、つい仕事の話を口にしてしまう。

すると隣...

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